福岡で開催されている皮膚科シリーズ全5回中5回目、最後の回の報告をさせて頂きます。
テーマは「よくある炎症性皮膚疾患の診断と治療③~アレルギー②~」
講師は関口麻衣子先生でした。
今回はアトピー性皮膚炎を中心としたお話でした。
アトピー性皮膚炎は小児アトピーなどで人でも有名ですが、
わんちゃんやねこちゃんでも良く認められます。
しかしこの検査をすれば確実に診断出来るというものはなく、症状から疑い他の病気を除外して診断していきます。
アトピー性皮膚炎は、アトピー体質(アレルギーを起こしやすい体質)や皮膚バリア機能の異常が関与していると考えられています。
これらを完全に治す治療法は現在のところ存在しないので、生涯何らかの治療が必要となってきます。
具体的には薬物治療やシャンプーなどのスキンケアです。
古くからステロイド薬が広く用いられており、これは安価で効果も早く確実ではあるのですが、一方で長期連用すると皮膚バリア機能を低下させ、病態の悪循環を招く恐れも指摘されています。
故に、安易にステロイドに頼らない必要があると考えています。
当院でもステロイド以外の治療法で管理しているアトピー性皮膚炎の患者さんもいますので、興味のある方はスタッフまでお声掛けください。