今回は福岡で開催されているJBVPレクチャーシリーズと、
山口大学で開催された第6回総合臨床セミナーの参加報告をさせて頂きます。
福岡のセミナーは前回に引き続き「慢性下痢の診断アプローチ②」というテーマで中島亘先生のセミナーでした。
内容は下痢における内視鏡検査の適応と、治療反応性から診断していく慢性腸症という疾患に関してでした。
一方、山大のセミナーは複数の先生がいくつかのテーマで講演をしてくださいました。
内容は、「慢性下痢に対するアプローチ~内視鏡検査の前にすること、後にすること~」、「続・院内細胞診:細胞の見方、再確認してみよう」、「臨床例総合検討会:肥満細胞腫」、「内科診療オープンカンファレンス:呼吸器編」と盛りだくさんでした。
偶然ですが、福岡でも山口でも慢性下痢に対するお話を聴くことができました。
慢性下痢の中で、いくつかの原因となる疾患は内視鏡を用いなければ診断できません。
一方で、内視鏡以外の検査で診断される原因も多々あります。
わんちゃん、ねこちゃんで内視鏡検査をするときは全身麻酔が必要となり、他の検査と比較して大掛かりです。
ですので、内視鏡をする・しないは重要な判断が必要となり、それに今回受講したセミナーが役立つものでした。
当院でも時折、内視鏡検査を実施しています。
慢性下痢に対しての診断として使用することもあれば、異物を食べてしまった時にそれを摘出するためにも使用しています。
今回はそんな内視鏡検査で用いる鉗子(組織を採取したり、異物をつまむための器具)の写真を載せてみました。