学会・セミナー等の参加実績

2015-04 JVBPレクチャーシリーズ in福岡

平成27年度第1回目の報告です。

 

今回も前回に引き続き、福岡で開催されている皮膚科シリーズ全5回中の4回目でした。

テーマは「よくある炎症性皮膚疾患の診断と治療②~皮膚感染症②、アレルギー①~」

講師は関口麻衣子先生でした。

 

今回は動物の皮膚病の中で最も痒いと言われる疥癬という病気についてと、

免疫異常が発生に関与する毛包虫症という病気の2つを中心に、

アトピーについても少しお話頂きました。

 

毛包虫はニキビダニとも言われ、多くの犬が子犬の時に母犬から感染しまが、健康であれば症状は出ません。

一方で疥癬は、疥癬にかかった犬の他に、タヌキなどの野生動物からも感染することがあり、問題になります。

2つともしっかり検査をしないとなかなか検出できず、診断に時間がかかってしまうこともある疾患です。

検査は毛を抜いたり、皮膚の表面を削って、その材料を顕微鏡で検査して、寄生虫を探します。

強い痒みや治りの悪い皮膚病の際は、これらの疾患を疑います。

 

余談ですが検査でこれらの寄生虫を見つけると、診断がついてよかったと思うと同時に、

気のせいなのですが、なんだか自分の皮膚も痒くなるように感じてしまいます

徳永

下の画像は、当院の看護師さんが1分もかからずに書いてくれたタヌキとキツネの絵です。

絵がうまい人は本当に、特徴をとらえるのが上手なんだなと思います。

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2015-03 JVBPレクチャーシリーズ in福岡

続けて第13回目の報告です。

 

今回は福岡で開催されている皮膚科シリーズ5回中の第3回目でした。

テーマは「よくある炎症性皮膚疾患の診断と治療①~皮膚感染症~」

講師は前回に引き続き関口麻衣子先生です。

 

皮膚感染症は犬や猫の皮膚病の中で大部分を占めます。

具体的には細菌や真菌(かび)がその中でも特に多いのですが、

今回はそれらが原因となる膿皮症やマラセチア皮膚炎、皮膚糸状菌症に関しての講演でした。

 

暑くなってくるこれからの季節に発生が多くなってきますが、

これらは適切に診断・治療すれば完治する皮膚病です。

動物の痒みや脱毛(はげ)、発疹(ぶつぶつ)を見つけた際は、早期の来院をお願いします。

 

下の写真は北九州の有名なパン屋「シロヤ」さんが新規出店した博多店の写真です。

スタイリッシュな店舗に少し戸惑いましたが(笑)、味はいつものシロヤさんの美味しいパンでした

徳永

シロヤ

2015-03 九州画像診断研究会 in福岡

更新が遅れていましたが、第12回目の報告です。

 

今回は九州画像診断研究会主催セミナー

消化器疾患アップデート(胃腸管リンパ腫を中心に)

講師:中島亘(日本小動物医療センター)

に参加してきました。

 

今回のテーマであるリンパ腫は小動物において比較的発生率の高い腫瘍であり、

当院でも現時点で継続治療中の患者さんが数例います。

 

一口にリンパ腫という診断がついても、発生部位や悪性度によって治療への反応性や平均生存期間などは大きく異なってきます。

ゆえに先人たちが積み上げてきたデータを参考に、僕たちは治療を決めていきます。

リンパ腫のデータは比較的豊富ですが、いろいろな型に分けられるため、ごっちゃになりやすい面もあると思います。

今回のセミナーはそれを整理する良い機会になりました。

徳永

2015-02 東芝心エコー実習 in福岡

第11回目の報告です。

心臓2

 

今回は1月にも参加した東芝主催の心臓エコー実習のアドバンス編でした。

テーマは「心エコーをマスターしよう~心機能評価のポイント」

講師は前回同様宮崎大学の萩尾光美先生でした。

 

前回は基本的な検査断面の描出法について学びました。

アドバンス編の今回は、前回の断面を用いてさらに心臓の筋肉の厚さや血液の流速を測るというセミナーでした。

 

検査で出た値は数字として出てくるので、絶対的なものとしてとらえがちです。

しかし心臓のエコー検査における計測値は、わずかな変化でも大きな値のずれを生じることになります。

そこで大切になってくる、検査の再現性を高めるという点について、とても勉強させていただきました。

 

心臓病になると疲れやすい・咳・呼吸が苦しそう・失神など様々な症状が認められます。

散歩で歩きたがる距離が減ったなども心臓病のサインかもしれませんので、そういった場合は是非動物病院にご相談下さい。

 

今回の模式図も、第8回の報告で紹介した図と同じ方が書いた心臓エコー検査の模式図です。

動物の心臓エコー検査の際はこの図のように、台の上に横に寝てもらって検査する痛みのない検査です。

徳永

2015-02 春のヒルズ学術講習会 in大阪

第10回目の報告です。

 

今回は治療用も含めた沢山の犬猫用フードを販売しているヒルズさん主催のセミナーでした。

テーマは「慢性膵炎の新しい展望~診断と治療~」

講師はテキサスA&M大学 終身教授 Dr. Joerg Steiner でした。

 

日本で開催される外国人講師のセミナーの場合、講師の先生は日本語が話せないことがほとんどです。

一方、聴衆も英語が得意な獣医師ばかりではありません。

ですので同時通訳の方がいて、講師の先生が英語で少ししゃべっては通訳する、という流れを繰り返していきます。

つまり同じことを英語と日本語で1回ずつ話すことになるので、3時間の講義でも内容は1時間半の分量になってしまいます。

そういう点から敬遠する先生もいますが、世界のトップランナーの一人のお話を聞くのはとても楽しいとも思います。

 

今回のテーマの膵炎は、病気としては多いようですが診断と治療が難しい病気です。

急性膵炎は治療しても死んでしまうこともある怖い病気です。

そんな膵炎の大家の先生による講義を聞くことが出来たことはとても有意義であり、今後の診療にも是非役立てていきたいと思いました。

徳永

2015-02 JBVPレクチャーシリーズ in福岡

第9回目の報告です。

 

今回は福岡で開催されている皮膚科シリーズ5回中の第2回目でした。

テーマは「皮膚科の検査と診断アプローチ~基本的な皮膚科検査2~」

講師は前回に引き続き関口麻衣子先生です。

 

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどのアレルギー性皮膚疾患の原因アレルゲンを探す検査や、皮膚病理検査の方法、毛検査の方法などについてレクチャーしてくださいました。

皮膚病の中でも診療機会が多いのは、病原体(細菌や真菌)が原因の皮膚病と、アレルギーが関与する皮膚病です。

皮膚病の原因が細菌や真菌であれば、薬などで完治が見込めます。

一方アレルギーが原因の場合、アレルギーという体質を治すことは人でも困難なので、うまく症状をコントロールして付き合っていくことが大切になります。

そのため、適切な診断がとても大切になります。

 

若いときから顔をかいたり、足を舐める動作があって、アトピーと言われていても、それだけではないことも多々あります。

痒みが気になるときや、症状が悪化した時は、ぜひ動物病院を受診してください。

徳永

2015-01 東芝心エコー実習 in福岡

第8回目の報告です。

心臓

今回は福岡で開催された東芝主催の心臓エコー実習に参加してきました。

東芝さんというと、みなさんには家電製品での馴染みが深いかもしれません。

けれど実は超音波装置やレントゲン装置、CT、MRIも作っているので、今回のようなセミナーを主催することもあります。

 

今回のテーマは「心エコーをマスターしよう~基本断面の描出とその評価」

講師は宮崎大学獣医外科学教室教授の萩尾光美先生でした。

 

心臓エコー実習への参加は初めてだったのですが、午前は講義、午後は実際にわんちゃんにエコーを当てながらの実習ということで、中身のとても濃い実習でした。

 

心臓は立体的な臓器ですが、エコーの画面では平面でしか描出することが出来ません(最新機器では3Dエコーというのもありますが)。

ですので同じ断面を切っているつもりでも、微妙なずれを生じることが多々あります。

そこで講師の萩尾先生が力説していたのは、たくさんのチェックポイントを設けることでした。そうすることで再現性の高い画像をえることが出来、エコー検査の質がぐっと高くなります。

循環器はとても重要な分野で、今後も継続的に力を入れて勉強していかなければと思いました。

 

上の画像は、最近発売された「犬と猫の画像診断ブック」という本に使われているエコー検査の模式図です。

この図はプロのイラストレーターさんではなく、僕もよく知っている獣医さんが書いたものなのですが、とてもきれいな図です。

絵心のある人がうらやましいと思う今日このごろでした。

徳永

2015-01 JBVPレクチャーシリーズ in福岡

第7回目の報告です。

 

福岡のレクチャーシリーズは、今回から計5回にわたって皮膚科学のセミナーです。

講師は帝京科学大学・IDEXXラボラトリーズの関口麻衣子先生です。

関口先生はとても気さくで楽しい先生で、僕は学生時代から時々お世話になっていました。

 

今回の内容は

1、正常な皮膚の構造と機能

2、基本的な皮膚科検査(病原体を探す検査)

でした。

 

脱毛や痒みは見て分かりやすいので、飼い主さんがすぐ気づくことが出来ます。

そのため、動物病院で診る病気の中で上位を占めるのが皮膚病です。

 

学生時代の指導教官が皮膚病の大家であったこともあり、皮膚科は僕の得意分野の一つです。

今回のセミナーは初回ということもあり、基本的な内容であり、確認というところが多かったのですが、ヒトとの比較など新しい情報を得ることもできました。

 

痒みや脱毛、フケは皮膚病のサインです。

薬だけでなく、シャンプー療法や食事療法が有効なこともありますので、皮膚病のサインを見つけた時はお早めにご相談ください。

 

徳永

2014 -8~2014-12 セミナー報告

第6回目の報告です。

HP会社変更に伴い、更新が滞っておりましたので、今回は2014年8月から12月に参加したセミナーの報告をまとめてさせて頂きます。

 

JBVPレクチャーシリーズ in福岡 月一回 講師:スカイベッツ 小野晋

呼吸器の画像診断part2 縦隔・横隔膜・心血管

消化器の画像診断part1 肝臓・胆道系

消化器の画像診断part2 消化管・膵外分泌

生殖器の画像診断 前立腺・精巣・子宮・卵巣

泌尿器の画像診断 腎臓・尿管・膀胱・尿道

 

東芝超音波実習セミナー in広島 計3回 講師:スカイベッツ 小野晋

肝胆道系、消化管、膵臓

 

山口県獣医師会 小動物講習会(中国地方) in小郡 講師:日本小動物がんセンター 小林哲也

獣医臨床腫瘍学に関して今まで曖昧に覚えていた知識をクリアにする講義

 

第4回 山口大学共同獣医学部付属動物医療センター 総合臨床セミナー in山口大学

眼科疾患に対する治療薬の選択 講師:山口大学 伊藤良樹

基本的な皮膚科検査および診断アプローチ~皮膚感染症を中心に~ 講師:IDEXX 関口麻衣子

腸重積を繰り返した犬の1例 講師:山口大学 馬場健司  IDEXX 下ノ原望

クリッカー企画

 

以上8月から12月に参加したセミナーの簡単なご報告でした。

 

上の画像は、ウィキペディアから拾ったいきなり団子の画像です。

いきなり団子は熊本の郷土料理で、名前の由来には諸説あるそうですが、

短時間で「いきなり」作れるからという説や、「いきなり」は地方の古い方言で「簡単」という意味があり「簡単に作れる団子」という説があるそうです。

今回の報告は短時間・簡単な報告になってしまいましたので、いきなり団子の写真を載せてみました

 

次からは以前と同様、1つ1つ報告していきます。       徳永

2014-07 総合臨床セミナー in山口大学

20141012111151    第5回目の報告です。

今回は山口大学で開催された総合臨床セミナーに参加してきました。

これまで報告してきたセミナーは、全て一人の先生があるテーマにしぼって講演するというタイプのものでした。
しかし今回のセミナーは山口大学の先生や検査会社の先生など、複数の先生が様々な分野の講演をするタイプで、年に数回開催しているものです。

一般的な講演もあれば、まるで某テレビ局で放送されているドクターGの様な形式もあり、とても楽しい講演でした。

会場には講演者以外にも大学の先生がいるため、一つの質問に対し複数の先生の意見が伺えるなど、そういった面でも非常に勉強になりました。

シートン動物病院からも時々、難しい病気の子を山大に紹介したりもしているのですが、こういった交流があるとより密に大学と連携できるようになると思います。

ということで今回の画像は山口大学動物医療センターの外観写真でした。

徳永

 

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