5月に参加した2つのセミナーの報告をさせていただきます。
まず1つ目は、毎月参加しているJBVPセミナーです。
今回のテーマは「呼吸器の聴診」、講師は竹村直行先生でした。
聴診器を使って聴く音は、主に心音・呼吸音・腸音があります。
これらのうち講演やセミナーで取り上げられることが多いのは心音についてで、呼吸音についてのセミナーはそれほど多くはありません。
そんな呼吸音について、みっちり2時間かけて録音された実際の呼吸音を聞きつつ勉強することが出来ました。
正直に言うと、呼吸音は紛らわしい名前や同じ音を示す別の名称が混在していることで、混乱してしまうことも多々あるのですが、
知識を整理し、その後の治療方針決定への考え方まで教えて頂くことができました。
2つ目は、年4回程度福岡で開催されている九州画像診断研究会の5月例会です。
今回のテーマは「泌尿器外科のブラッシュアップ~尿路の確保~」、講師は大阪府立大学の秋吉秀保先生でした。
泌尿器疾患において外科が必要となる症例の中で、結石や炎症が関与するものが多々あります。
しかし、療法食の改善や種類の多様化によって、これらを内科的にコントロール出来る症例が増えてきているので、
手術が必要になる症例は以前よりは減っていると思います。
しかし、いくら内科的治療を行っても結石が出来てしまう症例や、尿の通り道が詰まってしまう症例はいるので、
そういった場合は外科的治療が必要になりますし、腫瘍では外科治療が第一選択になることもあります。
小動物外科の専門医である先生に、手術一般の注意事項から実際の手術動画も交えながらの解説をしていただきました。
10時から17時まで長丁場のセミナーだったのですが、さすが大阪の先生といったところか笑いをところどころに加えていたので、
集中力が切れることなく勉強することが出来ました。